院長の朝のひとこと ―仕事は技術だけではなく、人に対する思いやりから始まる―

今日のお話は、中国の古い本『菜根譚(さいこんたん)』にある、人間関係と心の持ち方についてです。

本の中に、こんな言葉があります。 「道義を守って生きる者は、一時は寂しい思いをすることがあるかもしれない。けれど、権力や目先の利益にすがりついて生きる者は、永遠に孤独である。」

少し難しく聞こえるかもしれませんが、毎日の仕事や家庭での生活に置き換えると、すごく身近な話です。

例えば職場で、「みんなが手を抜いているから自分もまあいいや」と流されたり、家庭で「面倒だから」と本当は向き合うべき話を避けてしまったりすることはありませんか。 その場の空気に合わせて楽な方へ逃げれば、その瞬間は波風も立たず、みんなと仲良くやれているように思えます。でも、自分の良心に嘘をつき続けると、やがて周りからも「都合のいい人」「信用できない人」と思われ、心から信頼できる人が誰もいなくなってしまいます。これが「永遠の寂しさ」です。

一方で、「ここは少し手間でも丁寧に確認しよう」「家族だからこそ、ちゃんと感謝や本音を伝えよう」と筋を通そうとすると、時には周りと意見がぶつかったり、一人で黙々と頑張るような「一時の寂しさ」を味わうことがあります。 「なんで自分だけがこんなに気を遣っているんだろう」と損をした気分になる日もあるかもしれません。

けれど、自分に嘘をつかず、誠実に積み重ねた行動は必ず誰かが見ています。「あの人はどんな時も信頼できる」「いつも家族のために一生懸命でいてくれる」という確かな絆となって、あとから必ず返ってきます。

目先の安心に流されて永遠の孤独を選ぶより、正しいと信じる道を選んで、少しの寂しさを乗り越える方が、結果としてずっと温かい人間関係を作ることができます。

今日一日、もし仕事や家庭で迷う瞬間があったら、「自分にとって誠実な道はどっちだろう」と少しだけ立ち止まってみてください。肩の力を抜きつつ、自分に正直にいきましょう。

医療法人 一栄会 宮本歯科 院長 宮本 正彰

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