第7回 院長の朝のひとこと -真味は、ただこれ淡-
今日のお話は「本当においしいもの、本当にいい関係って何だろう?」というテーマです。
昔から伝わる知恵の中に「真味は、ただこれ淡(しんみは、ただこれたん)」という教えがあります。
ものすごく味付けが濃い料理や、甘みの強いお菓子って、ひと口目は「うわっ、おいしい!」とテンションが上がりますよね。
でも、毎日は食べられないし、だんだん胃もたれしてきたりします。
逆に、毎日食べても飽きなくて体を元気にしてくれるのは、お米や白湯、出汁のきいたお味噌汁のような、あっさりとした優しい味だったりしませんか。
実はこれ、仕事や家庭、人間関係でもまったく同じなんです。
仕事で「派手な大成功」や「劇的なドラマ」ばかりを求めていると、心がすり減ってしまいます。
本当に頼りになる仕事ぶりというのは、派手さはなくても、毎日の挨拶を欠かさないことや、約束の時間を守ること、机の上をきれいに整えておくことのような、一見地味で「当たり前の積み重ね」の中にあります。
家庭や普段の人間関係もそうです。いつもサプライズがあったり、お互いに過度な期待をし合って感情を高ぶらせていたりすると、いつか疲れてしまいます。
「いつも通り元気そうでよかった」「今日もありがとう」と穏やかに言葉を交わせるような、お茶のようにさらりとした関係こそが、一番長続きして、辛いときに自分を支えてくれる安全基地になります。
刺激の強いことばかりが評価されがちな毎日ですが、どうか自分自身の「当たり前の日常」を誇りに思ってください。
淡々とした毎日の仕事や暮らしを丁寧に楽しむことこそが、人生の一番深い味わいです。
肩の力を抜いて、今日も穏やかな気持ちで過ごしていきましょう。

