第2回 院長の朝のひとこと ―志(こころざし)と才能―
今日のお話は「志(こころざし)と才能」についてです。
仕事でも家庭でも、私たちはつい「あの人は要領がいいな」「才能があって羨ましいな」と、目に見える器用さや結果ばかりに目を奪われがちですよね。私自身、これまでたくさんの壁にぶつかり、失敗も重ねてきましたが、その中で痛感した大切な教訓があります。
それは、「才能は『家の主(あるじ)』ではなく『召使い』にすぎない」ということです。
じゃあ、主人は誰なのか。それこそが、皆さんの胸にある「志」や「真心」です。
料理に例えるとわかりやすいかもしれません。どんなに切れ味の鋭い高級な包丁(才能)を持っていても、それを使う人の「誰かを喜ばせたい」「おいしいご飯を作りたい」という温かい気持ち(志)がなければ、ただの危ない刃物になってしまいます。包丁の腕前ばかり自慢して、食べる人のことを忘れてしまったら、おいしい料理は作れませんよね。
才能やテクニックばかりが前に出て、肝心の「何のためにやるのか」という心が留守になると、人間関係はギクシャクし、家庭でも仕事でも余計なトラブルが起きてしまいます。
大切なのは、立派な才能をひけらかすことではありません。「今日、目の前の人をちょっと助けよう」「家族を笑顔にしよう」という真っ直ぐな想いをしっかり真ん中に据えて、自分のスキルや得意なことをそのために使うことです。
技術や要領の良さは、あとからいくらでも身につきます。でも、それを動かす温かい心だけは、自分で意識して磨き続けるしかありません。
今日もテクニックだけに頼らず、「誰かの役に立ちたい」という素直な気持ちを大切に、一日を過ごしてみませんか。

