第34回 院長の朝のひとこと -偏見と独善-

今日のお話は、「偏見と独善」という、ちょっと堅苦しいテーマについてです。

「偏見」というのは「どうせあいつはこういう奴だ」と決めつける色メガネのこと。
「独善」というのは「自分のやり方だけが絶対に正しい」と思い込んでしまうことです。

これ、仕事でも家庭でも、ふとした瞬間に誰でもハマってしまう落とし穴なんですよね。

昔から語り継がれている知恵の中に、「自分の物差しだけで人を測るな」「自分の常識は、他人の非常識かもしれないと疑え」という教えがあります。

例えば仕事で、同僚や後輩が自分と違う手順で作業をしているのを見て、「なんでそんな要領の悪いやり方をするんだ」とイラッとしたことはありませんか。
家庭でも、パートナーや子どもに対して「普通はこうするでしょ!」とつい口にしてしまうこと、身に覚えがある方も多いと思います。

でも、その「普通」や「正解」は、本当に世界共通のルールでしょうか。
もしかしたら、自分が今まで生きてきた狭い経験の中だけの「マイルール」に過ぎないかもしれません。
相手には相手なりの考えや、大切にしている理由がちゃんとあるはずです。

「自分が正しい」と強く思い込む人ほど、周りの意見が耳に入らなくなります。
そして相手を「間違っている」と見下してしまい、職場ではチームワークがギクシャクし、家庭では居心地の悪い空気を作ってしまう。
これってすごくもったいないですよね。

大切なのは、「もしかしたら、自分が見えている景色は半分だけかもしれない」という謙虚な隙間を、心の中にいつも少しだけ残しておくことです。

相手のやり方や意見に対して「ん?」と違和感を覚えたときこそ、チャンスです。
「ダメだ」と決めつける前に、「どうしてそのやり方を選んだの?」と一歩立ち止まって尋ねてみる。それだけで、自分の思い込みという色メガネはスッと外れてくれます。

自分の正しさを押し通すことよりも、お互いを理解し合えることのほうが、ずっと価値があります。

仕事でも家庭でも、ぜひ相手の靴を履いてみるような気持ちで、柔らかい心を持って接していきましょう。

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